Intel Raid Driver更新後、HDDの表示がSSDに。
最終更新日
HDDがSSDとして認識される現象
Intel Rapid Storage Technology (RST) RAID Driverを
バージョン12.9.0.1001から13.1.0.1058へと更新。
その後、Windows上で、Raid0のHDDとRamdiskが、SSDであると誤認識されました。Raidを組んでいないHDDは、ちゃんとHDDとして認識されています。
SSDがHDDとして誤認されるトラブルはよくあります。でも今回はその逆でした。
PC構成 (自作PC、元XP)
- マザーボード : ASUS P5Q-Pro
- BIOS : AMI 2102
- チップセット : Intel P45 (Intel 4 series)
- ICH(I/O コントローラー・ハブ) : Intel ICH10R
- CPU : Intel Core2 Extreme Processor QX9650 3.0GHz
- OS : Windows8 Pro 32bit
- HDD : WD製 WD5001AALS 500GB×3台 (Raid0)、Hitachi製 HDS721010KLA330 1TB (Non Raid)
IOSは2009年を最後に更新されていないし、チップセットもRSTのサポート対象外。そろそろ新しいドライバが使えなくなってもおかしくはないか……。
バージョン12.9.0.1001に戻したら直った。
再び13.1.0.1058にしたら、またHDDをSSDと表示。これを4回繰り返しました。そんなわけで再現性があります。
[2014/09/27 追記]
バージョン13.2.4.1000も同様のトラブルあり。
Intel RST Ver. 12.9.0.1001→13.1.0.1058 変更点
- バグ修正
- Microsoft Windows* Multipoint Server 2011 64bitをサポート対象に追加
- Intel C600 Series チップセットをサポート対象に追加
- Intel C202、C204、C206 Series チップセットはサポート対象から外された。
- Intel 5 Series/3400 Series、Intel 6 Series/C200 Series チップセットはサポート対象から外された。
※サポート対象外の場合でも、動作する場合があります。(サポート対象外のIntel 4 Seriesチップセットでも動作)
Intel RST v13.1.0.1058について
Win8 32bit、Win8.1 32bitでの動作に関しては、検証テストには合格しましたが、WHQL認定されていません。
Intel RST v13.1.0.1058 リリースノート
https://downloadmirror.intel.com/24006/eng/ReleaseNotes.htm (リンク切れ)
デフラグツールから最適化できない。
SSDであると誤認されたことで、WindowsのディスクデフラグツールがHDDを最適化してくれなくなりました。
Windows ディスクデフラグツールの挙動
-
Raid0 HDDとRamdiskがソリッドステートドライブになっている。(●青丸のところ)
SSDは入っていないため、本当は全部ハードディスクと表示されるのが正しい。(Ramdiskも含めて) - 「最適化は使用できません」と表示されており、最適化ボタンをクリックしても拒否される。
- 最適化のスケジュール画面では、ソリッドステートドライブとして誤認されたドライブ(パーティション)を選択できない。
Windowsのデフラグツールでデフラグできなくなった仕組み
Windows8 PCにSSDが搭載されている場合
自動デフラグ時、SSDにTrimコマンドが送信され、SSDのパフォーマンスを改善させます。HDDに対しては従来のデフラグが行われます。(Raidを組んでいる場合は、Raid0で諸条件を満たした場合のみ、Trim機能が使えるそうです)
つまり、HDDがHDDとして、SSDがSSDとして認識されているなら、それぞれのディスクに適したパフォーマンス改善措置がなされます。
ところが、今回HDDがSSDとして認識されているけれど、実際はHDD。
→ SSDとして認識されているため、Trim送信しようとする。
→ディスク側がTrimに対応していないため、実行されない。
というわけで、従来のデフラグもTrimも実行されません。(なお、Windowsの設定ではTrimは有効になっていました)
コマンドプロンプトからのデフラグは可能
Windowsのディスクデフラグツール画面からは最適化できなくなったものの、コマンドプロンプトからは最適化できました。
defrag c: /D
Cドライブに(規定の)最適化を行う →成功
defrag c: /L
Cドライブにトリムを実行 →失敗
(HDDに対してTrimを実行しようとして弾かれた)
defrag c: /O
Cドライブにメディア タイプに適した最適化 →失敗
(実際はHDDなのにSSDとして認識しているため、Trimを実行しようとして弾かれた)
以上、実際のディスクタイプに沿った結果になりました。
defragコマンドのヘルプ (Windows8)
注) Windows7では、オプション /D /K /L /O が使えません。
サードパーティ製デフラグソフトでのデフラグも可能
Windows 標準デフラグツールのGUIで、HDDのデフラグやSSDへのTrimが行えなくなっても、サードパーティ製ソフトで実行できます。
HDDへのデフラグは、サードパーティ製のデフラグソフトで。
Trim機能によるSSDの最適化は、SDメーカー各社が配布するツールや、一部のサードパーティ製のデフラグソフトで可能です。
なお、Intel RST v13.1.0.1058をインストールしてから、Glary Utilities v5.3.0.8 フリー版(PCのメンテナンスソフト)のデフラグ機能でもHDDがSSDとして認識され、デフラグできなくなりました。
→ドライブごとにSSDのチェックを外したらデフラグできるようになりました。
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