HDD関係の故障・劣化によるトラブル 1/2 ― HDD自体が原因

最終更新日

S.M.A.R.T.でわかること

S.M.A.R.T.の数値から、ディスクの消耗具合、異常が起きたことが確認できます。時には異常の原因(接続不良・不良セクタ・温度異常等)がわかったりします。

私個人の経験では、クラッシュしたHDDの大半は、S.M.A.R.T.の数値には兆候が見られませんでした。はっきりとした異常(異常音・フリーズ等)が起きてから、S.M.A.R.T.の数値にも反映される形です

S.M.A.R.T. (Wikipedia)
https://ja.wikipedia.org/wiki/Self-Monitoring,_Analysis_and_Reporting_Technology

数値に異常が見られるようになったら、クラッシュして使えなくなるまでのカウントダウンが始まったと考えた方がいいです。

ただし、CRCエラーの数値はデータ転送中の通信エラーの回数で、ケーブルやコネクタの異常によってカウントされていました。この場合は、ディスク本体の問題ではありません。

HDDが原因の事例

ヘッドクラッシュ

HDDから異音。カッコンカッコン……。ノートPCのOSを起動できなくなりました。

物理的故障です。ノートPCのHDD(2.5インチ)を交換しました。

前兆なし。ただし、頻繁に移動させていたため、日常的にそれなりに衝撃が与えられていました。

Hard drive sounds - datacent.com
http://datacent.com/hard_drive_sounds.php

上のURLのサイトでは、メーカー各社のHDDの異常音を聞くことができます。(Flash Player利用)

転送速度が大幅低下

エンコード済みのゲーム動画(.mp4)がコマ落ちしており、動きがカクカクしていました。

エンコードに失敗したのかと思いましたが、元のファイル(.avi)がコマ落ちしていました。

録画用のHDDの転送速度がかなり低下しており、Dxtory(キャプチャーソフト)での計測で、40MB/sec位。(以前は60MB/sec以上ありました)

録画に使わず、予備ディスクとして使用することに。でも、数か月後に壊れました。動画撮影に使っている場合、HDDの劣化が早いそうです。

突然死

突然OSがフリーズ。OSを起動できなくなりました。

OS用のRaid0を組んだHDD 3台のうちの1台にエラー発生。当初、大きな動作音がしているHDD1台の故障を疑ったが、壊れていたのは音がしなかった方でした。完全に沈黙してました。

その物理クラッシュした1台を外し、とりあえず残りの2台でRaid運用。
後にもう1台(音が大きかったHDD)クラッシュしたため、生き残った1台はデータ保存用に転用。OS用にHDD 3台を新たに購入しました。

前兆なし。当時高速HDDとして人気のあった機種ですが、劣化も速かった……。

不良セクタ

特定のファイルを開こうとしたら、PCが強制再起動しました。OSは起動できますが、もう一度同じファイルにアクセスしたら、またPC再起動。

Windows上でチェックディスク(コマンド chkdsk /f)をしましたが、途中で止まりました。他のHDDチェックソフトでもうまくいかず。

※ このように、不良セクタによってchkdsk /fが途中で止まったり、PCがフリーズ・再起動するといった場合、失って困るデータがあればすぐにバックアップをしてください。HDDにアクセスする度に不良セクタが増えることがあるためです。

不良セクタ発生時のチェックディスクの注意

不良セクタを見つけ、時には修復(そこだけ使わないようにする)もできます。しかし、かえって止めを刺すことがあります。

特に、chkdsk /r (不良セクタ上のファイルで、読み取り可能なものは回復)を行うのは、賭けになります。ファイル回復までできたこともあれば、1桁だった不良セクタ数が2桁、3桁、4桁と増えていったこともあります。

不良セクタのあるHDDの再生方法

https://hddbancho.co.jp/the_hdd_withthebadsectorisrecycled.html

上のURLにある方法を試してみました。私はHDDRegeneratorではなく、HDAT2を使っています。

HDAT2ダウンロード
https://hdat2.com/download.html

HDAT2 LITE v5.1のisoファイルを使いました。私のPC環境では、LITEではない方ではHDDをうまく認識できなかったからです。バージョン違いでも動作する・しないが起こりえます。

LITEはBIOSでAHCIモードにする必要があります。(HDAT2の使い方はネットで検索してください。他の方がすでに詳しく解説されています)

HDD内のデータを抹消することになるため、必要ならばバックアップを取ってから作業してください。

大まかな手順

  1. HDAT2 LiteのisoファイルをCDにイメージ書き込み。
  2. 問題のHDDを接続してあるPCを起動。
  3. BIOS設定画面からIDE・RAID→AHCIモードに切り替え、設定を保存して再起動。
  4. HDAT2 CDからブートして、不良セクタを修復。
    (Fix with VERIFY/WRITE/VERIFY)
  5. 処理が終わったら、今度は不良セクタが残っていないかチェック。
    (Detect with VERIFY)
  6. 未処理の不良セクタが残っていなければHDAT2を終了させ、PC再起動。
  7. 変更したBIOS設定は元に戻す。
  8. HDD LLF Low Level Format Toolでローレベルフォーマット(ゼロフィル)
  9. Windows上から、不良セクタが発生した部分の前後10~15GB程度を使わないように避けてパーティションを切り直し、フォーマット(論理フォーマット)する。

こうして処理が完了したHDDは、様子を見ながら使い続けています。

もちろん、必ずしも上手くいくとは限りません。当初の不良セクタ数が4、データのバックアップを取ってるうちに不良セクタが2桁に増えたHDDがありました。HDAT2でfixしてもどんどん不良セクタが増えていったため、そのHDDの再生はあきらめました。

CristalDiskInfoの結果

  • 代替処理済のセクタ数…1
  • セクタ代替処理発生回数…1
  • 代替処理保留中のセクタ数…0
  • 回復不可能セクタ数…0

HDAT2でのfix後、チェックディスクでも処理できなかった「代替処理保留中のセクタ」1コが、「代替処理済のセクタ」1コに変化。

[2017/04/23 追記]
このように処理したHDDのうち、不良セクタが1つだけだったもの2台は2年以上使っています。不良セクタは増えていません。それに対し、不良セクタが複数あった2台は、いずれも数か月後にクラッシュしました。

大きな音

不良セクタの修復処理をしたHDD(代替処理済のセクタが数個)へのファイルコピー中にさらに別ファイルのコピーを2件追加したところ、ガガガッて大きな異音がしました。(OSはWindows XP)

そのHDDがWindows上で認識されなくなりました。PC再起動してみると、最初は認識されていますが、しばらくアクセスしているとエクスプローラーからドライブのアイコンが消え、ディスク管理画面からもそのHDDだけが消えました。そのうち全く認識されなくなりました。(動く間に、なんとか全データをバックアップできました)

不良セクタがほぼ100%。

HDDの耐用年数

私が使ってきたものでは、2年や3年で壊れたものもあれば、7年以上使い続けているHDDもあります。

温度・用途・扱い方で違ってきますが、HDDメーカーや機種によって壊れやすさを感じることがあります。

HGST(旧Hitachi)は安定していると聞きます。(もちろん壊れないわけではありません)
私のメインPCで一番長く使っているHDDはHGST製です。転送速度は並の機種で、使い始めてから5年目ですが、まだまだ使えそうです。

[2017/04/23 追記] アクセス時の異音が大きくなってきました。そろそろ寿命を迎えそうです。

WD製HDDをシステムに使っています。2008年~2009年頃に購入した2機種は3年前後でクラッシュしました。
今使っているWD Blackは3年半経過。3台のうち1台の音が少し大きくなったのが気になりますが、不良セクタはまだありません。

[2017/04/23 追記] 動作音が大きかった1台が5年目にクラッシュ。他の2台は予備として保管中。

今ではMaxtorブランドはなくなりましたが、7年ほど前に購入したメーカー製PC内のMaxtor製HDD2台はまだ現役で使っています。

SeagateやSamsung(HDD事業はSeagateによって買収済)は使っていないので不明。

[2017/04/23 追記] 外付けHDD(Buffalo HD-HB400SU2)の中身がSeagate製でした。たぶん10年以上前に購入。ガリガリ音がだいぶ大きくなったものの、いまだに生存。

[参考] backblaze.com(英語)

HDD故障率比較 2016年11月

Hard Drive Stats for Q3 2016: Less is More
https://www.backblaze.com/blog/hard-drive-failure-rates-q3-2016

HDDの不具合、故障したら

初期不良

早めに販売店またはメーカーに交換してもらう。

速やかに連絡を。店側の各部署にたらいまわしにされ、初期不良による交換可能時期を過ぎてしまったという話もありました。稀なケースだとは思いますが。

不具合の見つかった機種

メーカーの指示に従って処置します。
ファームウェアにバグが見つかったHDDもありましたね。

気づかないで交換期限が過ぎてしまうこともあり得ます。普段の情報収集がカギかもしれません。

購入から数週間~数年経っている場合

保証がついていて保証範囲内・保証期間内であれば、新品に交換してもらえることがあります。(同じ機種または代替品)
新しい機種のHDDやSSDに買い替える場合でも、予備としてもらっておくのもいいかと。

基本的に故障品の送料は自分負担。日数がかかることも覚悟しましょう。(海外の場合、早ければ1~2週間、遅ければ1か月程度)

注意事項はちゃんと読み、守りましょう。でないと保証が受けられなくなることがあります。(付属品と梱包方法に注意)

データの消去は自分で行うこと。(可能な状態であれば)

  1. 購入店・PCメーカーの保証サービス。(長期保証は保証料が有料の場合が多い)
  2. HDDメーカーや販売代理店のRMA保証(Return Merchandise Authorization)。
    保証期間はメーカーや製品によって1年だったり、2,3年。長いもので5年。

WD(Western Digital) RMA保証内容
http://support.wdc.com/warranty/warrantypolicy.aspx

WD RMA保証手続き
(ユーザー登録、HDDのシリアルナンバーと購入日の登録が必要)
http://support.wdc.com/warranty/warrantystatus.aspx

HGST(旧Hitachi) 交換保証サービス (WDが引き継ぎ)
https://www.hgst.com/ja/support/support-for-japan/rma

Seagate 保障および交換
http://www.seagate.com/jp/ja/support/warranty-and-replacements

Samsung サポート (Seagateが引き継ぎ)
http://www.seagate.com/jp/ja/support/by-product/samsung

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