Creativeサウンドカード 3 ― 非公式ドライバ

最終更新日

非公式ドライバ 2種類を試してみた。

Creativeサウンドカード用の、有志の方々が作成・公開している(非公式)ドライバを試してみました。

  • Daniel_K氏のSupport Packドライバ
  • Robert McClelland氏のPAXドライバ

(kxProject driversは、今回試していません)

公式ドライバをベースに、改良・調整したものです。関連ソフトが収納されており、インストール時に選択可能です。

PC環境

  • OS: Windows8 32bit
  • サウンドカード: Creative SB X-Fi Xtreme Gamer Fata1ty Pro (PCI接続)

公式ドライバ(ベータ版)と関連ソフトを使用中ですが、事前にアンインストールしました。残骸もできる限り削除。sfc /scannowコマンド実行でシステムファイル修復、オンボードサウンドも無効にしてからテストしました。

結論から先に言うと、公式ドライバが正常に動作しているなら、あえて導入する必要はありません。公式ドライバで問題があったり、インストールできない場合に、試してみるといいと思います。

公式ドライバがトラブルを起こすからこそ、需要があるんですけどね。

個人的には、非公式ドライバの内どれか選ぶとしたら、Support Packドライバです。インストールが楽ですし。

PAXドライバの方は、7バージョン試した内1つしか使えませんでした。問題なく動作するという人もいるので、私のPC環境が残念なのかもしれません。

Daniel_K氏のSupport Packドライバ

Support Packドライバ
https://danielkawakami.blogspot.com

※ 2021年08月にサポート終了。
https://danielkawakami.blogspot.com/2021/08/final-updates-for-my-support-packs.html

SB X-Fi Series Support Packの最新かつ最終バージョンは5.0と5.0 UAAです。(UAAはnVidia製マザーホード向け)

SB X-Fi Series Support Pack 5.0
https://danielkawakami.blogspot.com/2020/08/sb-x-fi-series-support-pack-50.html

SB X-Fi Series Support Pack 5.0 UAA
https://danielkawakami.blogspot.com/2020/08/sb-x-fi-series-support-pack-50-uaa.html

試したバージョン

バージョン名: SB X-Fi Series Support Pack 3.3

OS: WindowsXP ~ Windows10 (32bit/64bit)

対象機種:

  • Creative SB X-Fi PCI (except Xtreme Audio)
  • Creative SB X-Fi PCI OEM SB077x (Dell, HP, Lenovo, Fujitsu etc)
  • Creative SB X-Fi Titanium PCI-E
  • Creative SB X-Fi Titanium PCI-E OEM (HP / Fujitsu)
  • Creative SB X-Fi Titanium HD PCI-E
  • Auzentech X-Fi Prelude 7.1
  • Auzentech X-Fi Forte 7.1
  • Auzentech X-Fi HomeTheater HD
  • Gigabyte SB X-Fi Titanium PCI-E onboard
  • Onkyo Wavio SE-300PCIE (R2)

ドライバ以外に含まれているソフト:

  • ALchemy
  • Audio Control Panel
  • AutoMode Switcher
  • Console Launcher
  • DDL and DTS Connect License Activation
  • Dolby Digital Live Pack
  • DTS Connect Pack
  • MediaSource DVD-Audio Player
  • Remote Control System
  • SoundFont Bank Manager
  • THX Console
  • Volume Panel

Dolby Digital Live PackとDTS Connect Packについて。

Dolby Digital・DTS signal出力を使わないなら、インストールする必要はありません。

Dolby Digital・DTS signal出力したければインストールの必要がありますが、インストール後に使用するにはライセンスキーが必要です。

サウンドカードの機種によって、Dolby Digital Live PackとDTS Connect Packのライセンスが付属しているものと、付属していないものがあります。

[追記] 現在、Creative公式ストアでは、Dolby Digital Live and DTS Connect Packの販売は行っていません。

インストール

  1. ダウンロードしたXFI_SupportPack_3_3.exeを実行。

    (インストールが始まるのではなく)ファイルの解凍作業が始まるので、解凍先フォルダーを指定。

  2. 解凍されたら、中のSetup.exeを右クリック→管理者として実行
  3. 不要なソフトを省きたい場合は、カスタム構成を選択しチェックを外すか、ミニマム構成を選択。

    カスタム構成を選択すると、各ソフトの簡単な説明を見ることができます。

Windowsのコントロールパネル→プログラムと機能からインストールの修正・ソフトの追加・アンインストールが可能。

ドライバ・関連ソフトの一括アンインストールが可能です。

インストール結果

特に問題なく動作しました。
なぜかAuzentechと表示されている部分もありましたが、動作には影響なし。

Robert McClelland氏のPAXドライバ

PAXドライバ
https://forum.hardwareheaven.com/forums/pax-drivers.174/

ダウンロードしたファイルは7z形式で圧縮されているため、7z対応の解凍ソフトが必要。

音の基本設定に変更が加えられている様子で、賛否両論あるようです。
FPSゲーム等で音を聞き分けるには良いけど、音楽鑑賞には向かないとか。

試したバージョン

バージョン名:

  • PAX MASTER PCI XFI Driver Suite 2013 V1.05 ALL OS Stable Drivers Default Tweak Edition
  • 同 2013 V1.10
  • 同 2014 V1.15
  • 同 2014 V1.40
  • 同 2015 V1.05
  • 同 2015 V1.10
  • 同 2015 V1.15

OS: Windows XP ~ Windows8 (32bit/64bit)

対象機種:

  • Sound Blaster X-Fi XtremeGamer Fatal1ty Professional Series
  • Sound Blaster X-Fi Platinum Fatal1ty Champion Series
  • Sound Blaster X-Fi XtremeMusic
  • Sound Blaster X-Fi XFI Xtreme Gamer Fata1ity pro
  • Sound Blaster X-Fi XtremeGamer
  • Sound Blaster X-Fi Platinum
  • Sound Blaster X-Fi Fatal1ty
  • Sound Blaster X-Fi Elite Pro
  • Sound Blaster X-Fi OEM Elite Pro
  • Sound Blaster X-Fi OEM Cards: Dell, HP and Gateway

元になっているドライババージョン: SBXF_PCDRVBETA_US_2_18_0015A

ドライバ以外に含まれているソフト:

  • Creative Console Launcher
  • Creative Audio Console
  • Creative Volume Panel
  • THX Console
  • Creative AutoMode Switcher
  • Creative ALchemy

インストール

  1. ダウンロードした.7zファイルを解凍
  2. 解凍したフォルダー内のsetup.exeを右クリック→管理者として実行

    各ソフトのインストーラがひとつずつ連続起動します。

  3. 不要なソフトの場合はキャンセル→はい→終了、で飛ばします。
  4. Windowsセキュリティ「ドライバーソフトウェアの発行元を検証できません」と表示されたら、

    「このドライバーソフトウェアをインストールします」を選択

    (コンソールランチャのインストール前に表示されます)

    ※ もちろん、安全だと確証がもてないソフトの場合はインストールしないこと。

Windowsセキュリティウインドウ ドライバソフトウェアの発行元を検証できません

一括アンインストールはできません。関連ソフトをアンインストールするには、ひとつずつ行います。

インストール結果

7バージョンのうち、私の環境でまともに動作したのは2013 v1.05だけでした。

  • 2013 v1.05 ― 動作正常。
  • 2013 v1.10 ― インストールできない*1
  • 2014 v1.15 ― 音が出ない。*2 大部分の関連ソフトが起動不能。*3
  • 2014 v1.40 ― 音が出ない。*2 大部分の関連ソフトが起動不能。*3
  • 2015 v1.05 ― 音が出ない。*2 大部分の関連ソフトが起動不能。*3
  • 2015 v1.10 ― 音は出るが、大部分の関連ソフトが起動不能。*3
  • 2015 v1.15 ― 音が出ない。*2 大部分の関連ソフトが起動不能。*3

*1 イベントビューアーに残っていたエラーログ

イベントID 75 ソース: SideBySide

"C:\Program Files\Creative\Audio Device Selection Unicode\CTAudSeu.exe" のアクティブ化コンテキストの生成に失敗しました。マニフェストまたはポリシー ファイル "C:\Program Files\Creative\Audio Device Selection Unicode\CTAudSeu.exe" 行 2 のエラーです。 マニフェストで複数の requestedPrivileges 要素を使用することはできません。

(このエラーは開発者側で対処してもらった方がよさそうですが、古いバージョンの修正は無意味なので、他のバージョンを選ぶべきでしょう)

*2 スピーカーの再生テストをしても音が出ず、エラー「テストトーンの再生に失敗しました」と表示される。

エラー テストトーンの再生に失敗しました。

*3 Creativeオーディオコントールパネル、Creativeコンソールランチャ等を起動しようとすると、このアプリケーションがサポートするオーディオデバイスが見つからない、といったエラーが出る。

エラー このアプリケーションがサポートしているオーディオデバイスが見つかりません。

Error The audio device supported by this application cannot be detected.

Error The current audio devices is not supported by the application.

PAXドライバの音について

(音の聴こえ方は、個人差があります。あくまで私感です)

私は、コンソールランチャのイコライザで、音楽鑑賞用にカスタム設定を使っています。

公式ドライバの時とまったく同じ設定にしたら、中・高音が少しきつくなった気がしました。(キンキンと耳障りな感じ)

PAXドライバ使用時、手を加えるなら、少し下げ気味にした方が良いかと思いました。

追加可能な設定

2014年以降のバージョンには下の2つのテキストファイルが追加されており、ユーザー側でカスタマイズ可能なことがあると説明されています。

  • README2 For master and 3d surround.txt

    内容: Bass.ini、Mids.ini、Treble.iniの編集

  • Readme3 on Speaker range.txt

    内容: 好みのスピーカー設定にする方法

詳しい人で興味があるなら、いじってみてもいいでしょう。

Windows10への対応状況

Windows7~8.1→Windows10へアップグレードする際の注意

Creativeサウンドドライバとソフトをアップグレード前にアンインストールし、アップグレード後に改めて最新版をインストールすることをお勧めします。

私のPC環境では、SB X-Fi Series Support Pack v3.3、v3.7、v3.8SEをインストールしたままでアップグレードしたら、ブルースクリーンになりました。

PAGE FAULT IN NON PAGED AREA
SYSTEM THREAD EXCEPTION NOT HANDLED
エラー: C1900101-30018

以下、2017/03/12現在の状況です。

Support Packドライバ

(とりあえずSB X-Fi シリーズについてのみ)

SB X-Fi Series Support Pack 4.0、4.0SE

Windows10 32bit/64bitに対応しています。

なお、v3.8以前は、環境によってはインストールできなかったり、うまく動作しないことがあります。

v3.8SEはUAAモード、v.3.8以前はWDMモードだそうです。

  • UAA … Universal Audio Architecture
  • WDA … Windows Driver Model

上記のPC環境に旧バージョン(v3.3、v3.7)をインストールしようとしたら、インストール中・またはインストール直後にブルースクリーンになり、インストールできませんでした。
ブルースクリーンの表示は、Win10アップグレードに失敗した時と同じで、"PAGE FAULT IN NON PAGED AREA"、"SYSTEM THREAD EXCEPTION NOT HANDLED"です。

他のシリーズについてもだいたいWin10に対応しています。
daniel_K氏のブログ、またはCreativeフォーラム Sound Blastersで探してみてください。URLはこの記事の上の方、Daniel_K氏のSupport Packドライバの章に書いてあります。

PAXドライバ

https://forum.hardwareheaven.com/forums/pax-drivers.174/

上のURLから、Creativeサウンドカードのタイプに合ったページに移動してください。タイトルにWin10やWindows10等と書かれているものがWindows10に対応しているようです。サウンドカードのタイプにもよりますが、2016年版が複数バージョン出ています。

ただし、使用できるか否かは、環境に左右されると思われます。実際にインストールしてみないとわかりません。

いろいろ大変そうで、2016年頃から開発があまり進んでいないようです。2015年以前で正常に動くバージョンがあればそれを使ってみるか、動くものが無ければ、ひとまずPAXドライバの使用は諦めるほうがいいかもしれません。

コンソールランチャからモード変更をする時のエラーは解決しなかった。

私の環境では、コンソールランチャでモード変更する時に少しもたつきます。イベントビューアにはエラーログが記録されます。

エラーウインドウが表示されて、モード変更できないケースもあるようです。

このエラーは、非公式ドライバに変えても解決しませんでした。次のいずれでも発生しました。

  • Creative公式ドライバ ― SBXF_PCDRV_L11_2_18_0015Bと、コンソールランチャCSL_PCAPPBETA_LB_2_61_49 (いずれもベータ版)
  • Support Packドライバ ― SB X-Fi Series Support Pack 3.3

    [2016/07/25追記] SB X-Fi Series Support Pack 3.8SEでは直っていました。

  • PAXドライバ ― PAX MASTER PCI XFI Driver Suite 2013 V1.05 ALL OS Stable Drivers Default Tweak Edition

イベントビューアのログ

イベントID: 1000

ソース: Application Error

レベル: エラー

障害が発生しているアプリケーション名: MdSwtchu.exe、バージョン: 2.61.1.0、タイム スタンプ: 0x4a0116be
障害が発生しているモジュール名: MdSwtchu.exe、バージョン: 2.61.1.0、タイム スタンプ: 0x4a0116be
例外コード: 0xc0000005
障害オフセット: 0x000048ab
障害が発生しているプロセス ID: 0x1628
障害が発生しているアプリケーションの開始時刻: *******
障害が発生しているアプリケーション パス: C:\Program Files\Creative\Console Launcher\MdSwtchu.exe
障害が発生しているモジュール パス: C:\Program Files\Creative\Console Launcher\MdSwtchu.exe
レポート ID: *******
障害が発生しているパッケージの完全な名前:
障害が発生しているパッケージに関連するアプリケーション ID:

WinDbgで解析 (一部)

PROCESS_NAME: MdSwtchu.exe ERROR_CODE: (NTSTATUS) 0xc0000005 - 0x%08lx EXCEPTION_CODE: (NTSTATUS) 0xc0000005 - 0x%08lx EXCEPTION_PARAMETER1: 00000000 EXCEPTION_PARAMETER2: 01537ab0 READ_ADDRESS: 01537ab0 FOLLOWUP_IP: CTThemeU!unloaded+27aa8 01537aa8 ?? ??? NTGLOBALFLAG: 0 APPLICATION_VERIFIER_FLAGS: 0 APP: mdswtchu.exe ANALYSIS_VERSION: 6.3.9600.17336 (debuggers(dbg).150226-1500) x86fre ADDITIONAL_DEBUG_TEXT: Followup set based on attribute [vft_Arch_AX] from Frame:[0] on thread:[880] ; Followup set based on attribute [Is_ChosenCrashFollowupThread] from Frame:[0] on thread:[PSEUDO_THREAD] LAST_CONTROL_TRANSFER: from 00000000 to 004048ab FAULTING_THREAD: ffffffff BUGCHECK_STR: APPLICATION_FAULT_INVALID_POINTER_READ_AFTER_CALL PRIMARY_PROBLEM_CLASS: INVALID_POINTER_READ_AFTER_CALL DEFAULT_BUCKET_ID: INVALID_POINTER_READ_AFTER_CALL STACK_TEXT: 00000000 00000000 ctthemeu.dll!Unloaded+0x0 STACK_COMMAND: .ecxr ; ~~[880] ; .frame 0 ; ** Pseudo Context ** ; kb SYMBOL_STACK_INDEX: 0 SYMBOL_NAME: ctthemeu.dll!Unloaded+0 FOLLOWUP_NAME: MachineOwner MODULE_NAME: CTThemeU IMAGE_NAME: CTThemeU.dll DEBUG_FLR_IMAGE_TIMESTAMP: 45ee5690 FAILURE_BUCKET_ID: INVALID_POINTER_READ_AFTER_CALL_c0000005_CTThemeU.dll!Unloaded BUCKET_ID: APPLICATION_FAULT_INVALID_POINTER_READ_AFTER_CALL_ctthemeu.dll!Unloaded+0 ANALYSIS_SOURCE: UM FAILURE_ID_HASH_STRING: um:invalid_pointer_read_after_call_c0000005_ctthemeu.dll!unloaded FAILURE_ID_HASH: {564627ba-cbb1-c7e0-f63b-e2c93b57ccc4} Followup: MachineOwner

今のところ解決方法は不明。

回避方法

  • Creativeコンソールランチャでモード変更をしない。
  • モード変更するなら、Creativeオーディオコントロールパネルで行う。

    PAXドライバの場合は、タスクバーの通知領域にあるボリュームパネルアイコン(PaxドライバのVolPanlu.exe)を右クリック→Switch Modeからモード変更でもよい。

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